自分がHSPだと自覚していて、職場の人間関係に疲れている方も多いのでは無いでしょうか。
HSPさんは、性格上周りにとても気を遣うため、職場の人間関係にエネルギーを消費してしまい、疲れて嫌になりがちです。
実際にHSPな私も、過去の職場の人間関係が嫌で、仕事に集中できなくなったり、ストレスで会社を辞めたくなったりしたことがあります。
実際に日本労働調査組合が実施した「職場の人間関係に関するアンケート」によると、回答者のうちの約6割の人が職場の人間関係を理由に退職や転職を検討したことがあるとわかりました。
参考:職場の人間関係がストレス…気にしない方法や転職も視野に入れた解消方法とは |転職ならdoda(デューダ)
今回はHSPで職場の人間関係に疲れている方向けに、そもそも人間関係にストレスを感じてしまう原因と効果がある対処法について紹介していきます。
この記事を参考にすることで、HSPなりにどう人と関わっていけばいいかが明確になり、ストレスを感じなくなるでしょう。お困りの方はぜひ参考にしてください。
HSPさんが職場の人間関係に疲れてしまう原因4つ
HSPさんが人間関係に疲れてしまいがちになるのは、以下のような理由があります。
- 周りの言動を過剰に気にする
- 相手の機嫌を伺いすぎる
- 自分の意見を主張するのが怖い
- 人の話し声や物音に敏感になる
HSPさんは、他人の感情を深く処理する傾向にあります。
例えば挨拶をした時、相手の挨拶の返事が小さければ、それだけで「機嫌が悪いのかな」「自分が何かしてしまったのではないか」と考えが発展しがちです。
また、HSPさんは外部の刺激にとても敏感であるため、大勢の人数がいるミーティングや飲み会などの集まりを苦手に思う傾向にあります。
本当は一人でゆっくりしたいのに、周りに気を遣ってイヤイヤ飲み会や集まりに参加しているという方も多いのではないでしょうか。
HSPさんが職場の人間関係のストレスを回避するための方法6選
HSPさんができるだけストレスを抱えずに人と付き合っていくためには、いくつか対処法があります。
- コミュニティを職場に限定しない
- 今の会社の辞めるタイミングを見つける
- 自分が会社で求められているが何かを考える
- できる範囲で自己開示する
- 苦手な人とは必要以上に距離を取らない
- なぜ自分がそんなにストレスを感じているのか理解する
実際に私もこれを実践したことで、職場の人間関係に対するストレスが減り、穏やかに働けています。
HSPの気質を無理に治そうとしなくても、うまく人付き合いはしていけますので、心配せずに対処していきましょう!
コミュニティを職場に限定しない
人間関係のストレスを減らすためには、職場以外のコミュニティにも参加してみることがおすすめです。
HSPさんはそもそも人付き合いが得意ではない方が多いため、コミュニティを限定しがちです。
職場以外のコミュニティが無いと、職場の人間関係がうまくいかない時に心細くなり、余計ストレスを感じてしまいます。
日常生活でコミュニケーションをとる相手が職場にしかないと、人間関係がとても良好で無い限りとてもキツいです。
逆に職場以外にも所属するコミュニティがあれば、職場の人間関係に固執しなくて済みます。
コミュニティは複数人でなくても、気を遣わなくていい友人数人でも問題ありません。
また、HSPさん同士のコミュニティもいくつかあるので、そこに参加してみるだけで人間関係に対する悩みを減らせるでしょう。
今の会社の辞めるタイミングを見つける
転職の希望がある場合も無い場合も、辞めるタイミングを決めておくことがポイントです。
人間関係に不満があり、「この不満にずっと耐えないといけないのか」と思っているだけで不安感が強くなります。
その対処法として、いつ会社を辞めるかをあらかじめ決めておくことです。
いつか離れる時が来るとわかるだけで気持ちは楽になります。
その職場で永遠に働くわけではないので、人間関係があまり良くないからと言って全てが悪くなるわけでは無いことを頭の片隅に置いておきましょう!
自分が会社で求められているが何かを考える
改めて自分が会社で何を求められているのか、定期的に考えておきましょう。
本来、会社は働いて成果を出す場所であって、所属する人間の機嫌を良くしたり輪を乱さないようにすることが目的ではありません。
周りに機嫌が悪い人がいたとしても、自分の仕事はその人の機嫌を取ることではありません。もしその人の機嫌が悪いままで仕事がうまくいかないのであれば、その人自身の問題で、その人が自分で解決するべき問題なんです。
自分は仕事をすればいいので、よっぽどチームワークを乱すようなことをしなければ人間関係が良くなくても特段問題ありません。
人間関係が良くないとそこばかりに集中しがちですが、本来の目的を忘れないようにすれば少しずつ悩みも解消されます。
できる範囲で自己開示する
HSPであることを隠さず、できる範囲で自分の性格を周りの人に話してみましょう。
必ずしも「私はHSPなんです!」と断言する必要はありません。仕事をする上でどうしても気になってしまうことや苦手意識があることについて、上司との面談や同僚と雑談する機会にさらっと言ってしまうのがおすすめです。
完全に職場の人と打ち解けられなくても、自分のことについて多少なりとも理解してもらっている人がいるというだけで、気持ちが少し楽になります。
また、無理に弱点を隠して完璧に偽ろうとする人よりも、自分のことをオープンに曝け出してくれる人の方が好感を持ちやすいですし、人によってはもっと仲良くしてみたいと思えるでしょう。
自己開示についてはこちらの記事にも紹介しております!
苦手な人とは必要以上に距離を取らない
職場で苦手な人がいれば、必要以上に仲良くしようとしなくて構いません。
先ほども話した通り、自分たちは仕事をしに行っているのであり、職場の人と仲良くなるために行っているのではありません。
もし相手の性格がキツかったり、自分が傷つくような言動を取られたとしても、「まあこういう人だしな」と割り切り、できるだけ距離を取るようにしましょう。
苦手な人には無理に接近せず、誰にでも毅然とした態度で接することを意識することが重要です。
なぜ自分がそんなにストレスを感じているのか理解する
自分が人間関係に悩んでいる根本の理由について理解をしてみましょう。
(人間関係の悩みの例)
- 職場であまり話せる人がいない
- 協力的な人が周りにいない
- 職場の空気感が常にピリピリしている
一度どのように人間関係が良く無いのかを見極めた上で、なぜそれが自分にとってストレスなのか、どのような気持ちになるのかを一度整理しましょう。
例えば職場の空気感がピリピリしている場合、「ピリピリしているとこちらも緊張をしてしまい、謎の焦燥感が出てしまい、とても疲れてしまう」と出したとします。
それに対して、解決できる方法や考え方ができないか出してみましょう。
(解決策の例)
- 耳栓をする、周りが見えにくいデスクで仕事をする
- あえて周りに話しかけてみる(案外ピリついていなかったりするのかも)
- 悪いことはしていないので、空気を読みすぎる必要はないと考える
整理してみると、意外と自分の行動や思考の仕方で解決できるものもあると気づけます。
得体のしれない状態のままだとストレスは消えませんので、悩んでいる人間関係について一度紐解いて考えてみましょう。
人間関係を理由に転職するのは良くない?
人間関係をきっかけに転職を考える人は多いですが、それだけで転職をしてしまうのはおすすめしません。
HSPさんは少しでも職場の人間関係にストレスを感じたら、それらを断ち切りたい!という「人間関係リセット症候群」に陥りがちです。
ただ、転職をしたところで、転職先で全く人間関係に悩まないというわけでは無いですし、「人間関係の良さ」で転職先を見つけるのはほぼ不可能でしょう。
年数が経つにつれて、退職や部署異動などによって周りにいるメンバーは変わります。例えその会社の人たちがとても良さそうに見えても、少し経てばメンバーは変わってしまいます。
もし今抱えている人間関係の悩みが、自分の考え方や行動で解決できるレベルなのであれば、転職する前に環境を変えようと努力してみる必要があります。
以下のような場合は組織的な問題であり、自分の行動だけで改善される見込みが薄いので、転職を検討した方がいいでしょう。
- 上司がパワハラ・モラハラをしてくる
- 会社の風土や方針が自分と合わない
- 仕事の邪魔をしてくるなどのいじめがある
まとめ
今回は、HSPさんが職場の人間関係にストレスを感じてしまう原因と対策方法について紹介しました。
HSPさんは受け取った情報を深く処理したり、刺激を敏感に捉えたりする傾向にあるため、職場での周りのちょっとした言動や変化にストレスを感じてしまいがちです。
ただ、自分の考え方を変えたり、行動したりすることで対処できることは多いので、ぜひ本記事の内容を参考にしていただければと思います!