「電話対応が苦手で呼び出し音が鳴ると緊張が走る」「うまく対応しようとしているのについ空回りしてしまう」というように、仕事での電話対応に苦手意識を持つHSPさんが多いと思います。
HSPさんの気質上、出るまで内容がわからなく、準備でどうにかなるものではない電話対応に対して、苦手に思う傾向にあります。
しかし、HSPさんでも気持ちを落ち着かせてスムーズに電話対応できる方法は存在します。
本記事では架電、受電対応どちらも経験した著者が、HSPでも落ち着いて電話対応できるようになるための方法について紹介します。
HSPの自覚を持ち、電話対応が怖くて苦手という方はぜひこの参考にしてください！
HSPさんが電話対応に苦手意識を持つ4つの理由
そもそもHSPさんがなぜ電話対応に苦手意識を持つのかについて解説します。
理由は大きく分けて4つあります。
電話に出るまで内容がわからない
電話に対して恐怖を感じる理由の1つに、「実際に電話に出るまでに内容がわからない」があります。
HSPさんは小さな物事でも様々な思考をめぐらせる傾向があります。あらかじめ情報があり、それに対して処理をするのは得意ですが、突発的に対応が求められる電話は思考が追いつけません。
そのため、「もしかしたらクレームの電話かもしれない」「自分がわからないことだったらどうしよう」と不安が大きくなり、電話に苦手意識を持ちがちです。
マルチタスクが苦手
HSPさんはマルチタスクが苦手であるため、一度に複数のことを求められる電話対応は苦手に感じてしまいます。
電話対応は、相手の話を聞きながらメモを取り、電話内容に合わせて話をしなければなりません。
先ほどもお話した通り、HSPさんは情報処理が深いのと、些細なことにも気づきやすい気質があるため、突発的に降ってきたタスクをすぐに対処することに苦手意識を持つ人が多いです。
HSPさんがマルチタスクが苦手に思う理由と、柔軟にタスクをこなす方法については以下の記事で紹介をしています。
相手のトーンによって気持ちが左右されてしまう
HSPさんは共感性が高いため、電話相手のトーンに気持ちを左右されがちです。
例えば電話相手のトーンが少しでも低かったり、態度が悪かったりすると、一気に不安な気持ちに襲われます。
1日に多くの電話を取る方だと、その一回一回の電話で不安な気持ちが募り、ストレスになりがちです。
周りに自分の電話対応を聞かれるのが嫌
HSPさんは周りの目を気にしがちなので、職場の人たちに電話のやり取りを聞かれるのが苦手に感じます。
電話対応に自信がない方は、とくに周りの目を気にしてしまうでしょう。
やり取りを周りに聞かれていると思うと一気にプレッシャーに感じてしまい、電話に集中しにくくなります。
無理に電話対応を克服しなくてもOK！
電話対応に苦手意識を持つ方は多いですが、無理に苦手意識を克服しなくても問題ありません。
苦手意識を克服するために、一生懸命ロープレをしたり、トークスクリプトを書いて準備をしたりする方が多いでしょう。
しかし電話対応は繰り返し経験することで、各問い合わせに対してどう切り返せばいいか、どう向き合えば良いかが自然とわかってきます。
そのため、基本的には焦らず経験を積んでいけば、そのうち電話対応へのストレスは減ります。
HSPさんでも落ち着いて電話対応できるようにするためのコツ
電話が苦手なHSPさんでも、落ちてついて電話対応できるようになるコツがあります。
大まかに3つあるので、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
困った時の切り返し方をストックしておく
もし返答に困った時にうまく切り返すためのストックをためておくことで、いざという時でもパニックにならずに対応ができます。
例えば電話相手にわからないことを聞かれたとき、「私ではお答えいたしかねます。担当の者に確認をしますので、少々お待ちいただけますか」と一旦保留にして内容を確認する、という流れが適切です。
また、クレームが来たときは、相手のいうことを聞き取った上で「担当者が不在で正確な解答をお伝えできかねますので、担当者が戻り次第折り返しご連絡をさせていただいてもよろしいでしょうか？」と、自分では全部対応せずに担当者に折り返しさせるという流れであれば、基本的には問題ありません。
上記のように、これさえ言っておけば大抵のことは切り抜ける！という魔法のわざを見つけておくことがポイントです。
ただし会社や部署の方針によって求められる対応は異なる場合があるため、事前に上司や周りの人に確認するといいでしょう。
対応の早さよりも丁寧さだけを大事にする
電話対応するときは、焦らず丁寧にやり取りすることを意識しましょう。
HSPさんは相手の状況を敏感に捉えがちなので、相手のためにも早く対応しなくてはいけないと思って焦ってしまいます。
しかし、できるだけ早く対応しようとすると、「いい加減に対応しようとしているんじゃないか」と逆の意味で捉えられてしまいます。
そのため、多少時間はかかってもいいので、相手の話す内容を繰り返し言って確認したり、質問の意図がうまく理解できなかった場合は、「〇〇の意図でお間違い無いでしょうか」などと、少しでも不安に思ったことは正しく汲み取れるまで確認をしましょう。
中には早くしてほしいと思う人もいますが、間違った解釈をして本来とは違った回答をするよりも、ある程度時間がかかってでも相手に寄り添った対応をした方が良い印象になります。
電話対応が得意な人を参考にする
とにかく電話対応を経験すると同様、他の人のやり取りを真似すれば、早く電話対応に慣れることができます。
Web上で電話応対の仕方がたくさん掲載されていますが、職場の人のやり取りの方が実務に基づいているため参考にしやすいです。
また、どのように応対するのがいいか、上手い人にアドバイスをもらうのも良いでしょう。
先ほどもお話した「このような時にはこう言えば大丈夫！」という切り返しトークのストックを作ることで電話に対する不安を減らせます。
まずは経験してみて、どうしても苦手意識が消えなければ電話対応が少ない職に転職を検討してみるのもあり
電話対応に慣れるためには経験が必要です。しかし、いくつ経験してもどうしても苦手意識が無くならない人も中にはいます。
電話対応への苦手意識が無くならない人は、電話対応が少ない業務ができる業務に変更するか、思い切って転職をするのもありでしょう。
とくに職業がコールセンターやインサイドセールスなど、電話対応が業務のメインになっている場合、苦手意識が無くならないまま長期的に働くと、ストレスが大きくなってしまいます。
経験ではどうしようもできないことがあるので、自分の精神面を守るためにも思い切ってジョブチェンジを検討してみるのがおすすめです。
まとめ
本記事では、HSPさんが電話対応が怖いと思う理由と、落ち着いて電話対応できるようになるコツについて紹介しました。
深く情報を処理し、共感能力が高いHSPさんの性質上、電話対応を苦手に思う傾向にあります。電話は実際に出るまで内容がわからなかったり、相手のトーンや内容に気持ちを左右されたりするなどの理由で、電話に対して恐怖感を覚える方が多いです。
電話対応を無理に克服する必要はなく、慣れていけば徐々に苦手意識も減っていきます。
HSPさんでも冷静に電話対応をするためには、3つのコツがあります。
- 困った時の切り返し方をストックしておく
- 対応の早さよりも丁寧さだけを大事にする
- 電話対応が得意な人を参考にする
今回の記事を参考に、 電話が苦手なHSPさんでも無理せず落ち着いて対応できるようになっていただければと思います！
